
インターネットの普及によって、TVer(ティーバー)・Netflixなど様々ストリーミングサービスが増えテレビでの録画やレンタルDVDなどが減り、今ではコピーカードという存在を知らない方や忘れてしまったが多いかと思います。
これは時代と主に技術が進化し複製がかなり難しくなったことや一般のユーザーは著作権に関してあまり気にしなくても良くなったと見ることもできます。
今回は、かつてテレビ番組を記録することがメインだったVHSテープなどに使用されていたコピーカードについてや、コピーカード付きのテープをダビングしても違法にならないか?について紹介していきます!
コピーガードとは?

コピーガードとは、ビデオテープやDVDなどの映像メディアにおいて、不正なコピー(複製)を防ぐための仕組みや技術のことです。
目的は、「この映像は著作権で守られているので、勝手に複製しないでください」というメッセージを機械的に強制するための「技術的なバリア」です。
コピーガード付きVHSのダビングは違法?

日本の著作権法では、コピーガード(技術的保護手段)を回避して複製する行為は、たとえ「私的使用のための複製」であっても違法とされています。
引用:著作権法 第30条の2
「技術的保護手段を回避して著作物を複製する行為は、私的使用の目的であっても許されない」
つまり、以下のような行為は違法となる可能性があります。
- 市販の映画・アニメ・音楽などのVHSテープ(コピーガード付き)をダビング
- コピーガードを除去する装置・ソフトウェアを使用してのダビング
例外:家庭用ビデオで自作の映像など
一方例外として、以下のようなケースは違法ではありません。
- 家庭用カメラで撮影したホームビデオ
- コピーガードがかかっていないVHSテープのダビング
- 著作権者や出版社など許可を得ているビデオテープ
コピーカードのテープの見分け方
コピーカードのテープの見分け方主に4つあります。
コピーガードのシールが貼ってある
コピーガードが設けられているテープには、コピーガードのシールが貼ってある場合があります。

テープ背面のネジが特殊
テープ背面のネジがY字ネジなどプラスネジでない場合が多く概ね簡単に見分けることができます。

テープカバーに複製禁止の表記
テープカバーにコピーカードのプログラムが組み込まれている旨の記載や複製保護などの表記があります。

パッケージに複製禁止の表記
テープのパッケージやテープ自体に複製の禁止が記載されているものがあります。


コピーカードのテープを複製すると起こる事象
コピーカードのテープを複製しようとするといくつか起こることを紹介します。コピーカードの表記がない場合は以下に当てはまる事象が発生した場合速やかに複製・ダビングをやめ、テープを再度確認しましょう。
再生が止まる

特にDVDレコーダー付きのデッキでダビングを行おうとするとコピーガードを検出してDVDへの録画・ダビングが停止します。
映像が乱れる

コピーカード付きのテープには複製ができないようにテープ上にノイズが仕込まれています。このノイズは一般の再生では現れませんがダビングや録画などでちらつきやノイズなどが現れ映像が乱れます。
まとめ
基本的にコピーガード付きVHSのダビングは違法です。私的の利用であっても法律に違反することがあります。ダビング業者ももちろんコピーガード付きVHSのダビングは違法になります。
たとえ刑事罰を受けることは稀でも、著作権者からの損害賠償請求や業者の場合は営業停止命令を受けるリスクがありますので絶対にやめましょう。